2024-09-01 / 最終更新日 : 2024-10-03 牧野植物園広報課管理 キシツツジ(ツツジ科) (仁淀川町で撮影)©藤井聖子 川岸の岩の上に生える。上側の裂片には濃い斑点がある (土佐町で撮影)©藤井聖子 花冠はやや深く5裂する (仁淀川町で撮影)©藤井聖子 種名キシツツジ 科名ツツジ科 別名イソツツジ (Makino 1908) 学名Rhododendron ripense Makino 摘要 中国地方(岡山県・島根県以西)・四国・九州(大分県)の川岸の岩上に生える半常緑低木。他の渓流沿いの植物と同様に細長い葉を持ち、増水時に流れの抵抗を減らすことで、厳しい環境に適応していると考えられている。4~5月、枝先の花芽から新葉と共に1~3個の花を咲かせ、高知県の川岸を桃色に染める。モチツツジに近縁であるが、生育環境が異なるうえ、基本的に分布域は重ならない(四国東部ではわずかに重複)。キシツツジからはさまざまな園芸品種が生み出されているものの、かつては県内各地で園芸目的の乱獲が相次ぎ、地域によっては保護のために自生地の川沿いをパトロールしていた時代もあるといわれている。 さらに詳しく① 牧野富太郎は「植物学雑誌」22巻[1908(明治41)年]において、高知県の越知町にある仁淀川と、愛媛県の新宮村(現在の四国中央市)にある銅山川の川岸で採集した標本を基に学名を発表しました。学名の種小名 ripenseはラテン語で「川岸に生ずる」という意味である。現在の標準和名はキシツツジだが、和名を高知での通称名からイソツツジと記載。かって、高知県内の各地で、いそつつじ、いわつつじ、えんこうつつじ、かわつつじなど、さまざまな愛称で親しまれていた。 さらに詳しく② 植栽エリア A土佐の植物生態園 B本館周辺/回廊 E展示館 中庭/周辺 I50周年記念庭園/周辺 開花期 3月下旬〜4月上旬 見ごろ 博士ゆかり ○ 植物図