2024-09-02 / 最終更新日 : 2024-10-03 牧野植物園広報課管理 クロタキカズラ(クロタキカズラ科) 落葉のつる性植物で、葉は互生 花の径は約1cm、花冠は深く5裂し、雄しべは5本。雌しべは、つぼ状で柱頭は5個に分かれている 熟した果実 未熟な果実 落葉のつる性植物で、葉は互生 種名クロタキカズラ 科名クロタキカズラ科 別名- 学名Hosiea japonica Makino 摘要 日本固有で、本州(近畿地方北部以西)・四国・九州(北中部)の冷温帯に点在する雌雄異株または不完全同株(単性花と両性化が混在)のつる性落葉木本。石灰岩地や山地の谷沿いでやや稀に見られる。自生地では5月頃開花し、秋に長さ 1.5~1.8cmの楕円形の果実が赤く熱す(当国では4月開花、8月頃赤い果実が見られる)。クロタキカズラ属は、日本のクロタキカズラと、中国中部のホージア・シネンシス(H. sinense)の2種しか見つかっていない。 さらに詳しく① 牧野富太郎は、1892(明治25)年 11月、四国カルストの東側稜線に位置する高知県の黒滝山(標高1367m)で、赤い果実をつけた本種を発見した。牧野は、本種がどの科に属するのかさえわからなかったと述べているが、それもそのはず、日本ではただ1属1種しか存在していない珍しい植物の発見だった。牧野は 1893(明治26)年、「植物学雑誌」においてクロタキカズラという和名をつけ、クサミズキ属(Naasiatum)の新種として N.japonicum Makino の学名を考案して「近日之ヲ世ニ公ニスベキナリ」とした。その後、紆余曲折を経て、1929(昭和4)年「植物研究雑誌」において、学名の属名をクロタキカズラ(Hosicea)属に組み替え、ホージア・ヤポニカ(Hosiea japonica Makino)として発表した。 さらに詳しく② 植栽エリア A土佐の植物生態園 開花期 4月上旬〜4月中旬 見ごろ 博士ゆかり ○ 植物図