2024-09-03 / 最終更新日 : 2024-10-03 牧野植物園広報課管理 サダソウ(コショウ科) 葉は多肉で、樹林内の岩の上に生える(須崎市戸島で撮影)©鴻上泰 多数の小さな花をつけた肉穂花序をつける(須崎市戸島で撮影)©鴻上泰 (須崎市戸島で撮影)©鴻上泰 描画者:牧野富太郎 材質:和紙 技法:墨 年月日:1887/6/15 場所:Heshima(高知県須崎市戸島) 出典:『日本植物志図篇』第1巻第2集(1888)/『新撰日本植物図説 顕花及羊歯類部』第2巻第3集(1902) PN:第10図版・第71図版 種別:準備図 葉は多肉で、樹林内の岩の上に生える(須崎市戸島で撮影)©鴻上泰 種名サダソウ 科名コショウ科 別名スナゴショウ,ビロードゴショウ 学名Peperomia japonica Makino 摘要 四国南部・九州南部~琉球、台湾に分布し、海岸近くの照葉樹林内や林縁の主に岩上に自生する多肉性の常緑多年草。和名は自生地のひとつである鹿児島県の佐多岬に由来する。高知県では、太平洋沿いのごく限られた場所にのみ分布。開花期は2月~10月で、沖縄などの暖かい地域では2月頃から開花が見られる。 さらに詳しく① 牧野富太郎が、鹿児島県や高知県で採集された本種の標本をロシアの植物学者マキシモヴィッチに送ったところ、インドから東南アジアに分布する「Peperomia portulacoides である」と鑑定された。牧野はこれを受けてP. portulacoides を引用し、1888(明治21)年に自ら描いた植物図を「日本植物志図」第1巻第2集第 10図版に掲載し、新和名スナゴショウを付けて発表。その後1889(明治22)年には、自らスナゴショウを廃し、古くからの呼び名であるサダソウを和名にすることを提唱した。1901(明治34)年になって、この植物がマキシモヴィッチから回答があった植物とは異なっていることを明らかにし、「植物学雑誌」において新種 Peperomia japonica として発表した。 さらに詳しく② 植栽エリア 開花期 5月中旬〜6月中旬 見ごろ 博士ゆかり ○ 植物図 ○