2024-09-03 / 最終更新日 : 2024-10-04 牧野植物園広報課管理 10月 ジョウロウホトトギス(ユリ科) 和名は優雅な花を宮中に仕える貴婦人(じょうろう)に例えたもの 茎上部の葉腋に、黄色の鐘形の花を下向きに1個ずつ付ける 葉の基部は心形で、両側に耳片がある 花被片の内側の斑点は縁まで入る (高知県中部の自生地で撮影)©藤井聖子 描画者:牧野富太郎 技法:石版 手彩色 出典:『日本植物志図篇』第1巻第1集(1888) PN:第1図版 種別:石版画 和名は優雅な花を宮中に仕える貴婦人(じょうろう)に例えたもの 種名ジョウロウホトトギス 科名ユリ科 別名トサジョウロウホトトギス 学名Tricyrtis macrantha Maxim. 摘要 高知県の石灰岩地のみに生育する多年草。山中の湿り気のある崖から下垂するように生える。茎に上方に斜上する褐色の毛がある。葉の基部は心形で、両側に耳片がある。茎の上部の葉腋に、黄色の鐘形の花を下向きに1個ずつ付ける。花被片の内側の斑点は縁まで入る。和名は優雅な花を宮中に使える貴婦人(上臈:じょうろう)に例えたもの。 さらに詳しく① 牧野富太郎が、23歳[1885(明治18)年]のとき、高知県越知町横倉山の石灰岩岸壁で発見し、ロシアのマキシモヴィッチが新種として学名を発表。牧野博士が和名を付けたが、植物分類学の世界では、あくまで学名をつけた人が命名者。したがってジョウロウホトトギスは、牧野博士が発見したが、命名者ではない。また26歳のとき[1888(明治21)年]、自費出版した初の著作『日本植物志図篇』の巻頭図に、自身が描いたこのジョウロウホトトギスの図を選んでいる。 さらに詳しく② 植栽エリア A土佐の植物生態園 B本館周辺/回廊 I50周年記念庭園/周辺 開花期 10月上旬〜10月中旬 見ごろ 博士ゆかり ○ 植物図 ○