ギンリョウソウが咲きました(4/3更新)

今週の見ごろの植物

毎週、園内を巡回しておとどけします。

ギンリョウソウ(ツツジ科)
土佐の植物生態園にて4/3撮影
茎頂に下向きの花を1個咲かせる

土佐の植物生態園でご覧いただけます。本種は北海道~琉球のほか、国外ではサハリン、朝鮮半島、中国、台湾、ミャンマー、インド北部、ヒマラヤなど広く分布します。葉緑素を持たない全体が白色の多年草で、山地林内の湿り気のある腐植土の上に生え、そこに生育する菌類から養分を得て育ちます。

昨年よりも花数が多く見事です。4/3現在、一部で鱗片状に退化した葉に傷みが見られますが、まだまだきれいな状態でご覧いただけます。

ユキモチソウ(サトイモ科)
回廊(本館ウッドデッキそば)にて4/3撮影
クスノキの株元で咲く本種

本州(三重県・奈良県)・四国に分布し、山地の林下に生える多年草です。和名は付属体が球状で、雪のように白く、つきたての餅に見立てたことに因ります。園芸目的の乱獲により減少し、絶滅危惧II類(環境省)に指定されています。本館ウッドデッキから回廊へ階段を下りたところで鉢展示をしているほか、回廊沿いに数か所植栽があるのでその愛らしい姿をご覧ください。

ザイフリボク(バラ科)
展示館周辺にて4/3撮影
短枝の先に散房状の総状花序を作って白花が密集して咲く

展示館の中庭を芝生広場に向かって下って行くと、左側に植栽があります。本種は本州(岩手県以南)・四国・九州、朝鮮半島、中国に分布し、山地に生育する落葉高木です。和名は采振木の意で、花序のようすを、武将が指揮のために戦場で振った采配(さいはい)になぞらえています。

4/3現在、満開です。頭上に咲くので望遠カメラがあるときれいな写真が撮れると思います。

サトザクラ‘御車返し’(バラ科)
さくらつつじ園にて4/3撮影
淡桃色の花が青空に映える

さくら・つつじ園に植栽があり、4/3現在、満開です。かつて東京の荒川堤に栽培されていたサトザクラの園芸品種で、後水尾天皇があまりの美しさに御車を返してご覧になったことにちなむという説と、一重が八重かで言い争いになった人が車を引き返させて確かめたという説があります。

フジツツジ(ツツジ科)
結網山山頂付近にて4/3撮影

土佐の植物生態園や展示館の中庭、土佐寒蘭センターの裏、結網山など、園内各所で見ごろをむかえていますが、今回はその中でも純白の花を咲かせる株をご紹介します。

本種は和歌山県・四国(南部)・九州(東部)に分布する半常緑低木で、低地から山地の疎林内に生育します。牧野博士は1892(明治25)年に須崎市桑田山などで採集した標本をもとに1904年(明治37)年、新種として発表しました。雄々しいオンツツジ(雄ツツジ)に対して繊細なことからメンツツジ(雌ツツジ)という別名があります。

花はふつう淡紅紫色ですが、白花を咲かせるこの株は当園の園長であった山脇哲臣氏が四万十市下田で発見したもので、結網山の山頂近く(ピークから見える竹林寺・五重塔側へ少し下ったところ)で見ごろをむかえています。

エドヒガン‘紅枝垂’につく虫を食べるヤマガラ
セイヨウバクチノキの葉の上で縄張りを監視するイシガケチョウ
薬用植物区の路上を歩き回るハンミョウ

春の暖かさに誘われて、園内ではさまざまな動物もご覧いただけます。さくら・つつじ園では、クマバチがブンブンと大きな羽音をたててよくホバリングしていますが、多くはオスで毒針はありませんし、性格もおとなしいので気にせず園内散策を楽しんでいただけると嬉しいです。春の園内をお時間の許す限りご堪能ください。