オクシデンドルム・アルボレウムが咲きました(6/26更新)

今週の見ごろの植物

毎週、園内を巡回しておとどけします。

オクシデンドルム・アルボレウム(ツツジ科)
南園にて6/26撮影
10~20ccmほどの花序が反り返るように伸長する

南園の奥、タイサンボクの近くで見ごろです。本種は北米東部(のアパラチア山脈周辺)原産で、一属一種の落葉小高木です。6/26現在、枝先から10~20 cmほどの花序が反り返るように伸長し、白色の壺状の可愛らしい花を下向きに咲かせています。スズランノキという別名はその花の形がスズランの花のように見えることに由来します。また、英名はSourwood(酸っぱい木)で葉をかじると酸味を感じることに由来します。ツツジ科には葉が酸っぱい種類が意外とあり、高知の山にも生え、ブルーベリーに近縁なカンサイスノキも、葉を噛むとさわやかな酸味があります。

2025年は11月半ばごろに紅葉した
オクシデンドルム・アルボレウムの植栽位置

紅葉が美しく、暖地でも鮮やかな赤色に染まるためニシキギニッサボクと並んで世界三大紅葉樹に数えられます。蜜源植物としても重要で、アメリカではミツバチが本種の蜜を集めて作る「サワーウッドハニー」は高級な蜂蜜で知られているようです。

撮影時は残念ながら雨でしたが、週末は天気も幾分か好転しそうなので、植栽位置を確認しながらぜひ足を運んでみてください。花の位置が少し高いので、望遠レンズがあるとよい写真が撮れると思います。

コガネバナ(シソ科)
薬用植物区にて6/26撮影

北園の北端、薬用植物区に植栽があります。牧野博士は葉がヤナギのように細いことからコガネヤナギという和名を提唱しましたが、こちらはあまり一般的ではありません。本種はロシア、モンゴル、中国北部に分布するシソ科の多年草で、青紫色の花を咲かせます。

コガネバナの根は表皮のコルク層を剥ぐと鮮やかな黄色を呈する
本種もタツナミソウ属の名前の由来である、波立つような形の花を咲かせる

…ん?紫色の花なのにコガネバナ。和名の由来は花の色ではなく、鮮やかな黄色を呈する根に由来します。本種の根は薬用に用い、コルク質の表皮を剥いで乾燥させた根は生薬名:黄芩(おうごん)とよばれ、防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)や大柴胡湯(だいさいことう)などの漢方薬に配合されます。国内での年間使用量は475トン (山本ら 2025)にもなりますが、その全てを中国からの輸入に依存しており、国産化が望まれる品目のひとつです。ぜひ近づいて花をよく観察してみてください。本種を含むタツナミソウ属の名前の由来は花の形が波立つ様子に見えることから。まさにそのように見えませんか?

広報課 西村佳明