トキワバイカツツジが咲きました(4/17更新)

今週の見ごろの植物
What’s in Bloom

毎週、園内を巡回しておとどけします。
トキワバイカツツジ(ツツジ科)


結網山の中腹でご覧いただけます。愛媛県宇和島市の山中にのみ分布する日本固有種で、1984年に発見、記載されました。淡桃色で芳香がある花は園芸価値が高く、盗掘等で個体数が激減、里山の荒廃が追い打ちをかけ、環境省レッドリスト(2020)では絶滅危惧ⅠB類 (EN)に指定される希少種です。結網山でご覧いただけるこの株は1985年に自生地近くの民有地で杉林育成のために引き抜かれたものを保護したものです。

多くの種が漏斗状の花を咲かせるツツジ属にあって、本種は皿状に平開する特異的な花を咲かせます。香りもよく、株に近づくだけで上品な甘い香りに気づくでしょう。
ヒトツバタゴ(モクセイ科)


本種は回廊や展示館周辺、南園など園内各所に植栽があり、4/17現在、回廊と展示館周辺(芝生広場側)で見ごろとなっています。日本国内では長野県・岐阜県・愛知県・対馬と飛び飛びに分布(隔離分布)する落葉高木です。白い花が満開になるとまるで雪が積もったかのようで見事です。和名は「一つ葉タゴ」の意で、タゴ=トネリコに似ていて葉が単葉であることから。ナンジャモンジャと呼称されることもあります。
キエビネ(ラン科)

4/17現在、回廊で見ごろとなっています。本州(静岡県以西)・四国・九州、朝鮮(済州島)、台湾、中国(湖南省)に分布する常緑の多年草で、暖温帯の林床に生育します。エビネに似ていますが、エビネよりも全体に大型で花が黄色であり、唇弁の中裂片が2裂しない点が異なります。牧野博士は、著書(『牧野富太郎選集5』日本のえびねについて)のなかで「花色純黄にしてすこぶる美なり」とキエビネの美しさを讃えています。
カマヤマショウブ(アヤメ科)


4/17現在、南園と展示館中庭の2か所で見ごろとなっています。朝鮮、中国東北部に分布する多年草で、観賞目的で古くから我が国で栽培されてきました。花が濃紫色で花茎が長いため切花としても用いられるようです。牧野博士が1929年、「植物研究雑誌」にて学名を発表し、和名の由来を原産地とされる釜山を和読したものだとしていますが、和名の由来については諸説あって定かではありません。
コバノハナイカダ(ハナイカダ科)


土佐の植物生態園(正門から入ってすぐ右側)に植栽があります。本州(中部・南部)・四国・九州に分布し、山地の林床に点々と生育します。ハナイカダの変種で、母種と比べて全体に葉が小さく広卵形になり、側脈は2~4対(ハナイカダは4~6対)です。ハナイカダの和名は、葉の葉脈に花がつく様子を筏に見立てたことから。牧野博士が1913年、「植物学雑誌」で、ハナイカダに比べて枝や小枝が細く、葉が小さいことから新変種として発表、和名コバノハナイカダの名をつけました。
本種は私たちと同じく性別があり、雄株は雄花を、雌株は雌花をそれぞれ咲かせます。ブログを書くにあたり園内の株を見ましたが、どうも雄株ばかりのようです。
キバナイペー(ノウゼンカズラ科)


園外の、竹林寺前バス停そばでは、ブラジル~アルゼンチン(北東部)原産のキバナイペーが見ごろです。落葉期に濃い黄色の花を枝先に咲かせます。ご覧のように花が美しいことから、熱帯地域に広く花木として栽培されます。

