ケシの花が咲きました。

一般公開は当園含めて2か所、西日本は当園だけ!アヘンで有名なケシの花がご覧いただけます。
4/28(月)の開花状況。二~三分咲きといったところでしょうか。

北園と南園を結ぶ「連絡道」の道沿いに、美しくもどこか妖しい雰囲気を放つケシ‘一貫種’が大きな一重の白い花を咲かせています。金網フェンスと有刺鉄線で囲まれた中ではありますが、見下ろしてご覧いただけます。4/28(月)現在、30輪ほど(二~三分咲き)咲いており、ゴールデンウィーク期間中は楽しめそうです。

花は一日花で、昼過ぎには日差しで花びらが傷んだり、風で散るので午前中の観察をおすすめします。

アヘンの原料ともなるため、金網と有刺鉄線を張って厳重に管理されています。
花は一日花で、昼過ぎには日差しで花びらが傷んだり、風で散る。
【参考資料】未熟な果実を傷つけると乳液が出て、乾かしたものが生アヘン

ケシ‘一貫種’は、大正時代の中頃までに日本で改良された一重の白い花を咲かせるケシの栽培品種で、一反(300坪)の畑から一貫目(3.75kg)の生アヘンがとれる事から名付けられたと言われています。

参考資料のとおり、花が終わった後の未熟な果実を傷つけると乳液が出て、それを乾かした粘っこいものが「生アヘン」です。アヘンと聞くと恐ろしいですが、同時にモルヒネの原料植物でもあり、強い鎮痛作用から終末期のがん患者に処方されます。また、種子は食用として、あんぱんの上に乗ったり、七味唐辛子に含まれたりしており案外身近です。大変貴重なこの機会、ぜひご覧くださいませ。

※当園は特別な栽培許可を得て栽培・公開しており、一般のご来園者さまは中に立ち入ることはできません。今後も引き続き一般公開を続けるために、ご覧いただく際には展示物の性質から節度を持った行動をお願いします。

広報課ガイド 西村佳明